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開業してから現在まで｢豚肉ゴムタン｣一筋で歩んできた店。その味が口コミで広がり、韓国のグルメ番組『水曜美食会』や『美味しい奴ら』でも紹介されましたし、ミシュランガイド2021の『ビブグルマン』にも選ばれています。この店の｢豚肉ゴムタン｣のスープは、一見味が薄いように見えますが、一口飲んでみるとその濃厚な味が口の中に広がります。薄切りの豚肉とアツアツのスープにご飯を混ぜた｢クッパ｣のような料理です。一般的な骨と内臓などを煮込んだスープとは異なり、この店では肉だけを煮込むので濃厚で淡白な味になるのです。またご飯にスープの味がよく染み込むように一番粒の大きい大粒種の米を使っているのもこの店独自の秘法です。そして料理の温度を保つために真鍮製の器を使っているのはお客様への心遣いだそうです。それからソギョドン(西橋洞)やハンナムドン(漢南洞)などに支店がありますが、一日に作る量が150人分だったり200人分だったりと支店によって異なるので、できるだけ早い時間に訪ねるのがいいでしょう。

寒さのために体力が消耗しやすい冬。アツアツのスープに栄養たっぷりの｢鶏肉の水炊き｣が食べたくなったらチュンムロ印刷所通りにある｢サランバンカルグクス｣を訪ねましょう。韓国映画『食客』やテレビのグルメ番組『食客、ホ・ヨンマンの定食紀行』『水曜美食会』『食神ロード』などでも紹介された人気のグルメスポットです。1968年に開業してから約50年間、同じ場所で営業し続けてきているこの店は、この地の主と言っても過言ではないでしょう。この店の人気メニューは｢トンタクパンマリ｣(1/2匹分チキン)と鶏肉のスープ、そしてご飯も一緒に出される鶏肉の水炊き定食。パリッとした口あたりの浅漬けキムチと淡泊な鶏肉の味の調和は心身を癒してくれる感じがします。お昼になる前から店の前には長蛇の列ができるので、並んで待つ覚悟はしておいてください。

インサドン(仁寺洞)で30年以上営業してきた餃子専門店。この店で作る｢ケソン(開城)餃子｣は大きくて、中身の具が透けて見えるほど餃子の皮が薄いのが特徴です。豆腐・豚肉・白菜・もやし・ニラなどの野菜を混ぜ合わせた具は豊かな肉汁とほどよい歯ごたえが魅力的です。またこの店では、窓際のテーブルに座って休みなく餃子を作っている名人の姿も見られます。おすすめメニューは淡泊な餃子とあっさり味のスープがよく合う餃子の寄せ鍋。そのほかケソン(開城)地域の伝統料理である｢チョレンイトックク｣と｢チョレンイ餅と餃子のスープ｣も人気メニューです。最高の味を提供するため注文を受けてから餃子を蒸すのがこの店のオーナーのこだわり。注文してから料理が出るまで10分以上かかるので辛抱強く待ちましょう。

太極旗(韓国の国旗)を作ったパク・ヨンヒョ(朴泳孝)氏の邸宅に造られた｢キョンイン(耕仁)美術館｣の付帯施設として設けられた伝統茶屋。韓紙を貼った窓や漆塗り仕上げのアンティーク家具、座卓などが韓国伝統の趣と古風な雰囲気をかもし出しています。韓屋の魅力が満喫できる空間でナツメ茶や霊芝茶など温かい伝統茶を味わっていると、都会の慌ただしさから脱し、静かで落ち着いたひと時が味わえることでしょう。またここで伝統茶を注文すると、韓国の茶菓子がサービスで付いてきます。 一方、キョンイン(耕仁)美術館には6つの展示館がありますが、ここでは一年中盛りだくさんの展示会が行われており、どれも無料で観覧できます。庭のあちこちにも彫刻や立体美術品などが展示されており、都心の中の文化の憩いの場として人気を集めています。